医学部再受験の隠れ家

長年の受験勉強の末、30代前半で地方中堅国公立医学部に合格しました。

受験の反省点・数学①

 お疲れ様です。

 

 今回は再受験で6年以上かけて地方国公立医学部に合格した僕がその受験を振り返り、各科目のついて①やって良かったこと、②悪かった点、③今ならこうする、という流れで書いていきます。
今現在勉強に励まれている方の参考に少しでもなれば幸いです。

 

 

 初回は数学です。過去記事にスタート時の学力やどんな参考書を使っていたかも書いていますので、そちらも併せてご覧いただければと思います。

youmore03.hatenablog.com

 

①やって良かったこと

・黄チャート例題をしっかりと仕上げた

・青チャートの重要例題を仕上げた

・過去問を20年分解いた

 

黄チャートの例題を満遍なく出来るようにしたことで、偏差値(全統記述)が大体63~66くらいになり、センター試験も安定して大体8割以上取れるようになりました。いきなり青チャートを勧める方もいらっしゃいますが、志望校が高いからといって初めから難しい問題を解き進めていけるわけではありません。黄チャートは青チャートと比べ、同じテーマの問題でもよりシンプルな問題を載せており解説も親切ですし、問題も青チャートより無駄が少ないです。偏差値が60未満の方はこちらから入ったほうが学力を伸ばす上での時間効率が圧倒的に違うと思います。

 

ですが黄色チャートの例題をマスターしても、医学部などの実際の二次試験で合格点を取るのは難しかったです。紆余曲折ありましたが、最終的に青チャートの重要例題をしっかりと理解した上で何度も繰り返したことで、過去問の数学がかなり見えるようになりました。このレベルをしっかりモノに出来るかどうかが医学部の数学において勝負の分かれ道だと思います。 
一方で青チャート単体だけでは理解しにくい問題があったのも事実です。その場合は標準問題精講や一対一対応の演習、医学部攻略の数学などで同じテーマのものを参考にして、その問題への理解を深めました。また志望大学のレベルや傾向的にほぼ出題されないだろうという一部の問題は飛ばしながら使用しました。

 

最後に過去問で、これもかなり効果がありました。20年分解いていると問題の傾向や計算の量なども肌感覚でわかってきますし、似たような問題も結構出ていることに気が付きます。合格した年ではなかったのですが、一問ほぼピンポイントで僕の出題予想が当たった年もありました。

 

②悪かった点

・一対一対応の演習という問題集が合わなかったのに使い続けた

・〇〇をやれば偏差値70!みたいな言葉に踊らされた

・志望大学を早めに決定しなかった

 

過去記事でも書きましたが、黄チャートが終わった段階で一対一対応の演習という問題集に手を出し、演習問題も含め計6冊を2~4、5周しました。これが結果として最大の過ちでした。一向に身につかず、むしろ時間が経つにつれ黄チャートの内容を忘れてしまうといったという事態に陥りました。振り返ってなぜダメだったかを考えると、

1、解説が独特である

2、演習問題までやらないと学べない解法も多く、本は薄いが問題数はかなり多い

3、考えるのではなく解法を覚えるのが目的だったがそれにしては問題の難易度が高い

というのが主な理由だと思います。確かに問題の質は良く、難関大学合格者に勧められることも多い本書ですが、統計的に見て極めて高い数学的センスと記憶力が無いと使いこなすのは難しいと思います。これを使ったから成績が伸びたのではなく、どんな問題集をやっても伸びるような人達が使って成績が伸びた、という感じがします。
思い返すと現役時から数えてこれをメインに使っていた友人を合計7~8人程度見てきて、その殆どは数学の偏差値が60程度から取り組んでいましたが、この本のおかげで成績が伸びた人は僕含め一人もいませんでした。使っちゃダメとは言いませんが、メインで使うのはかなりのリスクがあるという認識は必要だと思います。何かのレビューで合格者の何倍もの数の不合格者を生み出したという評価を見たことがありますが、本当にその通りだと思います。
ただし後で述べますが、サブとして使用するならそこまで悪くない問題集だとは思います。

 

また一対一対応の話にも被るのですが、様々なブログや動画に影響されて多くのレベルの高い参考書に手を出してしまったことも反省点です。これをやりこめば偏差値○○!という言葉は不安な受験に対して大きな安心感を与えてくれます。
ですがまず見つめなければならないのは自分自身の経験や学力です。逆算思考も大切ですが、今の課題をしっかりと把握して、足りない所を見つけながら補強していく順算型の思考が足りなかったというのが反省点の二つ目です。

 

最後の反省点としては、志望校を早くに絞り込めなかったことです。他の理系科目にも言えますが、受験する大学によって必要な学力は大分異なります。例えば単科医科大→普通の地方国立医学部と途中で変更した場合、試験問題的に無駄になってしまう内容も多いです。どの大学を受けても大丈夫といった学力を身に付けようとすると東大レベルの学力が必要になります。医学部合格を最優先にするのであれば、第二、第三希望の大学を試験問題の難易度が大きく変わらない所に設定することをオススメします。

 

 

 

少し長くなってしまったので、③今ならこうする は次の記事で書きたいと思います。