物理で使った参考書
僕が受験時代に物理で使った参考書を紹介します。中には個人的にオススメできないものも含まれているかもしれませんが、推薦参考書はまた別の機会に譲るとして、ここでは実際に使ったものについて紹介します。
まず前提として、僕は再受験する前にMarch関関同立レベルの文系を卒業していますが、高校時は理系で物理は(当時の僕には)得意科目でした。現役時でも全統記述で偏差値60~67くらいはありました。ただ電磁気の分野は超苦手でした。
再受験時は2、3日復習したらセンターで7~8割程度とれるところからのスタートだったと思います。
まずは定番の物理のエッセンスから入りました。
この二冊に関しては基本事項がよくまとまっているな、という印象です。ただ全くの初学者には説明が少し不足しているかもしれません。また電磁気の分野は個人的には少しわかりにくかったです。多くの人にとって物理は電磁気でつまずく人が多いように思えますので、最初から万人に無条件に勧める参考書では無いかもしれません。
使い方としては本文と例題を100%理解して覚えることを目標に、結構ボロボロになるくらいまで何回も読みました。練習問題は少し量が多かったので、気になった問題のみをつまみ食いしました。
特に一年目から二年目くらいまでメインで使っていたような気がします。
現役時の貯金もいくらかあったので、問題演習は次の参考書で行いました。
たしか二年目から使っていたような気がします。
これは物理の基本問題の解法を定着させるのに非常にお世話になった問題集です。特に苦手な電磁気は5~6周くらいはして、直後に受けた第二回全統記述で偏差値70を取れました。ただこれだけでは医学部合格に必要なやや難典型問題や問題演習が不足していました。またこの時偏差値70取れたのををいいことに物理の勉強を疎かにしてしまい、その年の入試本番ではむしろ足を引っ張ってしまいました。
次に使ったのは定番の名門の森です。二年目から力学や波動といった得意分野の所は少し解いていましたが、本格的に使ったのは三年目だったと思います。
二年目の反省を生かし、少し上の典型問題をカバーするために使いました。原子以外を2~3周したと思います。全体の内容はとても良いと思いますし、特に難関医学部を目指す方は持っていて損は無いかと思います。ただ数学の一対一対応の所でも似たような話をしましたが、
僕はこれで成績が下がりました。
これも詳しく話すと長くなるのでまた別の機会に取り上げたいと思います。まあ簡潔にいうと、僕には結構重かったので全部やるのではなく補助的に使えば良かったかな、という話になります。偏差値70からでも僕には使いこなせませんでした。
名門の森で挫折してから次に手を出したのはこちらの参考書です。当時は勿論、今でもあまりメジャーなものではありませんが個人的に物理の参考書MVPです。全問スラスラ解けるまでやりこみました。
この問題集は端的に言うと、良問の風のほぼ完全上位互換です。まず問題数が良問の風より約40題多く、単振動の重心の動きを問う問題やサイクロトロン、ベータトロンといったやや難典型問題もかなりカバーしており、公式の導入や物理現象の原理を問う問題も多くあります。また良問の風と同じく入試問題をそのまま載せるのではなく、要点が学べるような作りになっており学習効率が非常に高いです。
そして解説も素晴らしく、非常に詳しい上に癖が少なく王道的です。参考書を褒めまくるのは扇動的で好きでは無いのですが、そんな僕が珍しく手放しで褒める数少ない問題集の一つです。
そして最後は志望大学の過去問です。
※僕は東大は目指していませんでした。
数学と同じく、物理に関しても過去問は出来る限り遡って解いてみると傾向がはっきり見えてきます。また試験の様式に慣れるという部分も大きく、実際の得点力は大きく上昇します。僕は過去問研究を徹底した年は学力が得点に結びついていく実感があり大きく二次の点数が伸びました。
これまた少し扇動的な表現になってしまいましたが、一通り学力がついてからの過去問研究は本番の得点力を高めてくれる確率が非常に高い勉強法です。
最後に共通テスト対策。
物理に関してはあまり共通テストやセンターの過去問は解かなかったのですが、物理のエッセンスをしっかりと仕上げた段階でほぼ9割程度安定して取れていたかと思います。ただセンターや共通テストは物理の原理原則をきちんと理解しているかが問われる印象ですので、難しい問題が解けても高得点が望めるとは限りません。なるべく初期の段階で原理原則を意識して勉強するといいと思います。また全範囲から出題されるので、苦手分野があると高得点は厳しいです。
ここまでやって合格した年の物理はセンター9割、二次でも周りを聞くと多分合格者平均くらい取れていたんじゃないかと思います。
ここまで実際に使った参考書のみを書いてみましたが少し長くなってしまったので、上記以外で購入した参考書やその他オススメ参考書、物理の勉強法に関してはまた別記事で取り上げたいと思います。
数学と同様、物理に関しても合格者の参考書をなぞって同じように成績が上がるわけではありません。
受験生の能力や環境には本当に様々な個人差があります。別の機会にしっかりと触れますが、今回のいわゆる参考書ルートに関しても参考程度にしていただき、自身の経験をもとに問題集や勉強法を選択していただければと思います。